将棋局面|谷川浩司vs加藤一二三1983-06-14名人戦6局|21歳谷川浩司新名人誕生の衝撃
1983-06-14 第41期名人戦七番勝負第6局「谷川浩司八段」vs「加藤一二三名人」棋譜
谷川八段が▲ひねり飛車。 双方に逸機があり、形勢は二転三転した。図から先手の正確な寄せが見られた。
▲7一角△5三桂▲同成桂△同銀左▲3六桂
玉は包むように寄せよ 21歳谷川浩司新名人誕生の衝撃
勝てば名人獲得の一番、谷川新名人誕生近しという局面。
▲7一角と打ち、桂合いを強要し、取って3六に打つのがうまい寄せだった。 私などだと、ついつい5二の銀を成桂で取りたくなるところ。
このあと、△5四玉▲6六金打△6四竜▲5五金と竜を消すことになり、「玉は包むように寄せよ」のお手本のような寄せが見られて、谷川勝ち。
この勝利で、21歳の谷川新名人が誕生したことは衝撃が大きかった。 われらファンが驚いただけでなく、若手棋士にやる気を起こさせた。 高橋、南ら「55年組」は続々とタイトルを獲得したし、そのあと出てきた「羽生世代」もさぞかし刺激を受けただろう。