2014-01-01から1年間の記事一覧
2004-12-27 第17期竜王戦七番勝負第7局 「森内俊之竜王・名人」vs「渡辺 明六段」 渡辺明六段が竜王を獲得した一局だが、内容も完璧であった。 横歩取り△8五飛に▲6八玉型の将棋だった。 後手は駒得だが玉が狭いのが嫌味。自然な良い次の一手がでた。 △1七…
1969-12-27第15期棋聖戦五番勝負第2局 「中原 誠棋聖」vs「内藤國雄八段」 内藤国雄九段がタイトル戦で指して、現在まで指し続けられる基本戦法を振り返る。 横歩取り△3三角戦法。1図の▲3六歩に後手が動く。数手のやり取りが面白い。 △8六歩▲同 歩△同 飛…
2012年12月26日第38期棋王戦挑戦者決定二番勝負第1局 羽生善治三冠 対 渡辺明竜王 棋譜 渡辺明竜王の敗局だがインパクトがあった一局。 羽生善治三冠が矢倉▲4六銀を採用。 1図は厳しい▲6三飛成が来たところで、後手不利。だが後手の次の一手にびっくり…
1981-12-25第40期順位戦B級1組07回戦「谷川浩司七段」vs「芹沢博文八段」 芹沢博文九段の棋譜から。 ▲ひねり飛車模様で、△7四歩と突いて阻止したので乱戦になった。1図は3六の飛車を▲3四飛と浮いて5四の歩を取りに来たところ。ここから数手、後手に面白…
1972/12/24第22回NHK杯戦1回戦第8局 「花村元司八段」vs「中原 誠名人」 花村元司九段の鬼手がでた有名な一局。 ▲角換わり棒銀で、△5四角▲3八角と打ち合う定跡形からの進行。1図で飛車を引けばふつうだったが、次の一手はまさに花村流。 ▲8三銀 花村…
1979/12/23第29回NHK杯戦3回戦第1局 「加藤一二三王将」vs「大山康晴十五世名人」 大山康晴十五世名人と加藤一二三王将のNHK杯史に残る事が起きた一局。 △四間飛車に▲引き角の将棋だった。1図は先手の勝ちが目前。だが、ここから数手でまさかの出来事…
2006年12月20・21日 竜王戦七番勝負第7局 渡辺明竜王-佐藤康光棋聖 棋譜 渡辺明竜王が竜王戦3連覇を達成した一局で、柔軟な発想が面白かった。 矢倉で3筋7筋の歩を交換する角対抗型。後手△8四銀と出て、見たことのない将棋になった。 1図は8四の銀を△…
1975-12-18第30期順位戦A級04回戦「大山康晴棋聖」vs「升田幸三九段」 棋譜 大山康晴十五世名人の棋譜から。升田大山戦は、晩年はどちらかが振飛車だった。 本局は升田九段が△三間飛車から向い飛車に転じた。▲2三歩成と成り捨て、△同金と取ったところ。先手…
1986-12-18 第25期十段戦七番勝負第6局「福崎文吾七段」vs「米長邦雄十段」 福崎文吾七段がタイトル「十段」を獲得した棋譜から。 得意の▲振飛車穴熊の将棋で、最初向い飛車だったのが、気が付くと飛車は3筋にいて斬っていった。 先手からの寄せだが、1図…
2008年12月17日・18日 - 竜王戦七番勝負第7局 ▲羽生善治名人-△渡辺 明竜王 棋譜 渡辺明竜王が5連覇を達成し永世竜王を獲得した一局は、難解な終盤だった。 矢倉で後手の渡辺さんが5五歩交換から△3三銀と上がる新手を見せた将棋。 終盤で▲2七香と合駒をし…
2010年12月14・15日 第23期竜王戦 七番勝負第6局 羽生善治vs渡辺明 渡辺明竜王が7連覇を達成した一局は、受けにも強いところを見せた。 角換り腰掛銀で、手待ちを繰り返してから先手が開戦した。 1図は▲2四飛と浮いてる歩を取って王手だが、次の一手、後…
2007年12月12日~13日第20期竜王戦七番勝負第6局 渡辺明竜王 対 佐藤康光二冠 棋譜 佐藤康光さんの棋譜から。竜王戦での敗局ながら序盤が面白かった。 挑発的な2手目△3二金戦法に対し、1図▲5筋位取り中飛車に振った局面。後手の次の一手には仰天だっ…
2007年12月12・13日竜王戦七番勝負第6局 ▲渡辺 明竜王 - △佐藤 康光二冠 棋譜 渡辺明竜王が4連覇を達成した一局は、力戦でも渡辺強しを印象付けた。 後手佐藤二冠が2手目△3二金で挑発。先後共に中飛車という非常に珍しい相振飛車の力戦になった。 1図は終…
1970/12/11第20回NHK杯戦2回戦第1局*「升田幸三九段」vs「有吉道夫八段」 「新手一生」升田幸三先生の戦法を振り返る。 1図をよくよく見ると、▲7五歩と伸ばすのはなんともずうずうしい手だ。 先手の次の一手で、升田九段の新戦法が登場する。 ▲7八飛 …
1988/12/09将世企画大山最強振飛車に10代パワーが挑戦2局 先崎学四段vs大山康晴十五世名人 先崎学四段時代の棋譜より。『将棋世界』誌の企画将棋。 △中飛車▲天守閣美濃。大山康晴十五世名人の金銀が積極的に動いた。 先手は桂馬が取られる形で忙しい局面。ここ…
1985-12-05第24期十段戦七番勝負第5局「米長邦雄十段」vs「中原 誠名人」 米長邦雄十段防衛戦の棋譜から。 相掛り腰掛銀で、先手が理想的な攻めを展開した。 1図は▲3二角に△4三角と合わせたところ。次の一手が気持ちいい。 ▲6三銀 米長の気持ちいい手筋、…
2011年12月1、2日 第24期竜王戦七番勝負 第5局 渡辺明竜王 対 丸山忠久九段 棋譜 渡辺明竜王が8連覇を達成した一局だが、手づくりのうまさに感心させられた。 △一手損角換りに対し、先手が▲4六銀と繰り出して仕掛けた。 △6五銀と打ったところで、先手の次…
1979-11-30第28回王座戦二次予選「谷川浩司五段」vs「森安秀光七段」 谷川浩司五段時代の棋譜から。△四間飛車に左美濃▲4六銀で仕掛けた将棋。先手の次の一手と三手先に感嘆。 ▲3七飛△4四角▲6六歩 左美濃での面白い飛車の引き場所 ▲3七飛と引いたのが面…
2005年11月29・30日 竜王戦七番勝負第4局 渡辺明竜王-木村一基七段 棋譜 渡辺明竜王が初防衛を決めた一局は、両者の棋風が出た好局だった。 △一手損角換りで△6五歩・6二飛型。先手が銀をぶつけて果敢に攻めた。 1図で▲2三歩成に△3一金と引いたのは敗着…
1979-11-29第38期順位戦A級05回戦 「大山康晴十五世名人」vs「内藤國雄九段」 大山康晴十五世名人の「らしさ」がでた棋譜だった。 △石田流で角交換になるが穴熊に組んだ変わった将棋。 1図は5四の桂馬が△4六桂と跳ねてきたところ。ここから数手が“大山流”…
2013年11月28日~29日第26期竜王戦七番勝負第5局 渡辺明竜王 対 森内俊之名人 棋譜 森内俊之名人、竜王位返り咲きの一局より。 矢倉▲4六銀戦法で、前局に続き角を成らせる将棋になって驚かされた。 1図は▲7一角と打ち4四の金を△4三金引と引いた局面だ…
2012年11月28日~29日第25期竜王戦七番勝負第5局 渡辺明竜王対丸山忠久九段 棋譜 渡辺明竜王9連覇達成の一局。 角換り腰掛銀の終盤。 後手は飛車取りになっているのが気になるが、次の一手は秀逸だった。 △5二歩 うまい打診の歩打ち 渡辺明竜王9連覇 △5…
2007年11月28日~29日第20期竜王戦七番勝負第5局 渡辺明竜王対佐藤康光二冠 棋譜 佐藤康光二冠が挑戦した竜王戦から。 矢倉▲4六銀から▲2五歩と突いた将棋で、相穴熊になった。 1図は△9七歩の王手だから、次の一手は限られている。 ▲8七玉 終盤の勝負…
2013年11月21日~22日第26期竜王戦七番勝負第4局 渡辺明竜王対森内俊之名人 棋譜 森内俊之名人が挑戦する竜王戦から。 矢倉▲4六銀戦法で、角を成らす指し方はタイトル戦では久々に見た。 1図▲3四金と打って先手のペースかと思ったら、ここから強い防手…
2003-11-26 第16期竜王戦七番勝負第4局「森内俊之九段」vs「羽生善治竜王名人」 森内俊之九段が竜王を獲得した一局は会心譜だった。 △四間飛車▲居飛車穴熊の組み合う将棋で、後手のアナグマ直接攻撃に先手がうまく対処した。先手の次の一手で終局となった。 …
2009-11-25第22期竜王戦七番勝負第4局(11月25・26日)渡辺明竜王 対 森内俊之九段 棋譜 渡辺明竜王が6連覇を達成した一局だが、敵の攻めをうまくいなすものだと感心した将棋。 △一手損角換りの将棋で後手が積極的に攻めて、1図は△2二角と面白い角を打っ…
1987-11-25 第26期十段戦七番勝負第4局 「福崎文吾十段」vs「高橋道雄棋王」 高橋道雄十段獲得の一局。 矢倉戦で▲早囲いに△6四銀戦法。後手が中央から動いてきたのを先手が受けず、激しくなった。 後手のパンチが3手ひと組でもろに炸裂する。 △6六銀▲同金…
1981-11-23第31回NHK杯戦3回戦第3局「青野照市七段」vs「加藤一二三十段」 加藤一二三十段、得意の棒銀の棋譜から。 矢倉戦で▲スズメ刺しに△棒銀の将棋。 後手はここから数手で桂馬がうまくさばけた。 △5三角▲3七銀△4五歩▲6八角△6五桂▲6六銀△6四歩…
1856-11-17御城将棋 「天野宗歩七段」vs「八代伊藤宗印七段」 幕末の棋聖、天野宗歩の将棋から。5筋を突き合い、後手が△5二飛とまわる特殊戦型。 先手に、かの有名な次の一手が出た局面。 ▲1八角 天野宗歩の有名な遠見の角 ▲1八角と打ったのが、あまりに…
1856-11-17御城将棋 「天野宗歩七段」vs「八代伊藤宗印七段」 その1のつづきで終盤。 先手天野宗歩が手筋の寄せを見せる。 ▲2四歩△同歩▲2五歩 天野宗歩お城将棋を制す ▲2四歩から▲2五歩のツギ歩が手筋の寄せで好手。同歩は2四歩が痛い。 2図以下△3三…