将棋局面|阿部光瑠vs習甦2013-03-23電王戦|コンピュータの渋い手
2013-03-23第2回将棋電王戦第1局 阿部光瑠四段 vs 習甦 棋譜
角換り腰掛銀になり、習甦(しゅうそ)が早々に△6五桂と跳ねたのはいかにもコンピュータらしかった。 阿部四段が無理攻めにうまく対応して大優勢になった。後手コンピュータ敗勢だが、次の手は印象に残った。
△4二金寄
コンピュータの渋い手△4二金寄
コンピュータvsプロ棋士の電王戦は、故米長邦雄先生が門戸を開いた。第2回は現役のプロ棋士5人が対局するので、初回以上の大注目を集めた。その第1局が本局。
私のハイライト局面は、2図の△4二金寄。 習甦が切れ筋で敗勢の局面。じっと金を寄せて離れ駒をなくしたのは驚いた。 「プロ好み」ともいえる渋い手だった。
だが、局面に差がついていたため大勢に影響はなく、阿部四段が快勝となった。 本局は、コンピュータがやりすぎであまりいいところがなかったが、金寄りは印象に残った。 このときは、これがプロ棋士唯一の勝利になろうとは思わなかった。