将棋局面|升田幸三vs中原誠1970-07-24A級順位戦|ひねり飛車での天才升田の発想
1970/07/24第25期順位戦A級*
「升田幸三九段」vs「中原 誠八段」
升田幸三九段得意のひねり飛車。 図は△8三金と棒金をめざしたところ。
先手升田九段の次の手には驚嘆した。
▲7七飛
天才升田の発想
昔この▲7七飛を升田幸三先生の本で見たとき、ものすごく驚いた。 これはまさに天才の発想というものだ。 瞬間ひどい愚形だが、中原得意の棒金の圧力をひらりとかわした。
2図で4五歩なら構わず7六銀と上がり、6六角、6七飛とさばいて歩損ながら先手良し、という読み。
実戦はこのあと▲7六銀から▲9七桂の升田先生得意の「端桂跳ね」がでて、終始うまく指して先手快勝となった。
こんな手が出てくるから、升田将棋は楽しい。 ▲7七飛は、もっと他にも升田将棋を見てみたいと思うきっかけになった妙手だった。