将棋局面|島朗vs櫛田陽一1990-02-19NHK杯決勝|櫛田流の構え 櫛田四段がNHK杯優勝
1990-02-19第39回NHK杯戦決勝
△四間飛車▲居飛車穴熊の組み合う将棋。 7七の角を3七まで移動したところ。 後手に好手が出たわけではないが、数手で後手有利となってしまう。次の手は櫛田好み。
△2二飛▲1六歩△1四歩▲6八銀△6六角
櫛田流の構えで島が大錯覚 櫛田四段がNHK杯優勝
△2二飛と手堅く飛車をまわるのが櫛田流の構えだった。
ところが、島さんの▲6八銀が大錯覚の大悪手だった。すかさず△6六角と取られてひどい。 ▲6八銀は飛車が4二のままなら、このとき2四歩で先手良しなので成立する手だった。
その後後手優勢となるもやや混戦ぎみとなったが、櫛田さんが勝ち切って優勝した。
櫛田さんはアマ強豪からプロになった棋士。 四段になってすぐ全日本プロトーナメント準優勝、そしてこのNHK杯優勝と大活躍した。 自らの四間飛車を「世紀末四間飛車」と称し、得意とした。
しかし、大いに目立った活躍はプロ入り初期のみだった。自らフリークラス宣言をして、若くして引退に至ってしまった。