A02大山康晴.十五世名人.五冠独占
大山康晴「平凡は妙手に勝る」 大山先生らしく、なんとも深く地味なお言葉です。 むろん、妙手を否定するものではないだろうし、大山将棋には妙手がいっぱいある。 派手な大技を狙うより、平凡な手、普通の手を指せることが大切・・・ 解釈はさまざまだろう…
1981-01-06 第39期順位戦A級07回戦「加藤一二三十段」vs「大山康晴王将」 大山康晴十五世名人はチャンスあらば積極的だった。 △四間飛車に▲引き角から棒銀の将棋。 1図となり、後手は平凡な駒組みをしなかった。 △6五歩▲同歩△7三角▲2七飛△5五歩▲2四歩△…
1956/06/12第15期名人戦七番勝負第4局*「花村元司八段」vs「大山康晴名人」 妖刀花村先生が、▲6二歩と指した局面。対処が悩ましいところ。 △5一金 大山らしい好手 十五世名人の資格を得る 6二同飛だと3四金で5一銀が生じて、これは先手の思う壺だ。 なら…
1972/05/18第31期名人戦七番勝負第5局*「大山康晴名人」vs「中原 誠十段」 四間飛車vs棒銀によく見られる局面だが、先手は最初から三間飛車だった。ここからのサバキがきれい。 ▲5五歩△同角▲6七銀 大山、定跡になった好サバキ 5八金の形なら6七金と上が…
1972/05/18第31期名人戦七番勝負第5局*「大山康晴名人」vs「中原 誠十段」棋譜 ここから大山名人の寄せがうまかった。 ▲2五桂△1六歩▲1八歩△7八竜▲3三角 舟囲いを寄せるお手本 2二角が目につく筋だが、すぐやっても同玉、4一竜、4二金でたいしたことが…
1972/04/27~28 第31期名人戦第3局 先手:大山康晴名人 後手:中原 誠十段・棋聖 棋譜 大山康晴名人が名人を失ったシリーズでの勝局から。 ▲四間飛車△棒銀だが、▲5八銀と引いたり△3三銀と上がっているのが変わっている。△7二飛と金取りに寄った1図で先手…
1972/04/18~19名人戦第2局 先手:中原 誠十段・棋聖 後手:大山康晴名人 棋譜 大山康晴名人の有名な絶妙手を振り返る。 △中飛車▲棒銀の将棋。1図は超有名な局面。 △8一玉 大山の有名な玉逃げの絶妙手 △8一玉!!!と危なそうなところに逃げるのが絶妙手。…
「良い手を指そうとするよりは、悪い手を指さないように自戒する。」 なんという大山康晴先生らしい言葉だろう。 将棋は悪い手を指すと負ける。悪い手を指さねば負けることはない。良い手を探すばかりでは足元をすくわれる。 プロ棋士は、この言葉を肝に銘じ…
1979/12/23第29回NHK杯戦3回戦第1局 「加藤一二三王将」vs「大山康晴十五世名人」 大山康晴十五世名人と加藤一二三王将のNHK杯史に残る事が起きた一局。 △四間飛車に▲引き角の将棋だった。1図は先手の勝ちが目前。だが、ここから数手でまさかの出来事…
1975-12-18第30期順位戦A級04回戦「大山康晴棋聖」vs「升田幸三九段」 棋譜 大山康晴十五世名人の棋譜から。升田大山戦は、晩年はどちらかが振飛車だった。 本局は升田九段が△三間飛車から向い飛車に転じた。▲2三歩成と成り捨て、△同金と取ったところ。先手…
1979-11-29第38期順位戦A級05回戦 「大山康晴十五世名人」vs「内藤國雄九段」 大山康晴十五世名人の「らしさ」がでた棋譜だった。 △石田流で角交換になるが穴熊に組んだ変わった将棋。 1図は5四の桂馬が△4六桂と跳ねてきたところ。ここから数手が“大山流”…
1981-11-13 第29回王座戦三番勝負第3局 「勝浦 修八段」vs「大山康晴王座・王将」 大山康晴王座防衛(当時は準タイトル)の一局。 △四間飛車から石田流、▲玉頭位取りから穴熊に組み換えた将棋。後手が桂馬をさばいて桂得になる。 後手大いに優勢だが、先手玉…
1981-10-13第29回王座戦三番勝負第1局 「勝浦 修八段」vs「大山康晴王座・王将」 大山康晴王座の不利の局面からの動きが印象に残る一局。 △四間飛車に急戦▲4六銀の将棋。1図は、さばけている先手が有利と思う。後手は飛車と銀の位置が悪く、どう動くかとい…
1980-09-25第28回王座戦三番勝負第1局「大山康晴王将」vs「中原誠王座・名人」 大山康晴王将が挑戦した準タイトル王座戦で、本局は芸術を見るような駒さばきだった。 ▲向い飛車△左美濃の持久戦から、中飛車に転じて中央を制した。 1図は△3六歩と伸ばされ玉…
1982-09-22第41期順位戦A級02回戦 「大山康晴王将」vs「森けい二棋聖」 大山康晴王将がずっと苦戦で最後に逆転した一局。 △中飛車で▲銀冠の将棋。千日手模様で、先手が打開したが後手がうまくさばいて優勢になった。 1図は先手の負けと思われたが。 ▲9六銀…
1980-08-25 第28回王座戦本戦準決勝「米長邦雄棋聖」vs「大山康晴王将」 大山康晴王将が三間飛車を積極的にさばいた一局だった。 △三間飛車に▲玉頭位取りだが、1図では3筋4筋の歩を突いた先手の駒組みが遅れてる。 スキありと見た後手は、平凡な駒組み合戦…
1979-03-01第37期順位戦A級プレーオフ1回戦 「二上達也九段」vs「大山康晴十五世名人」 棋譜 大山康晴十五世名人の妙技が見られた棋譜から。 △四間飛車から石田流に組み換え、▲玉頭位取り。1図まで後手好調で、このあとが面白かった。 △3五と▲5五角△4五と…
1986-03-23第44期順位戦A級プレーオフ決勝 「大山康晴十五世名人」vs「米長邦雄十段」 ▲三間飛車に後手は△引角矢倉という古めかしい陣形。先手は中央を制圧したものの次の手が難しいところ。 ▲2五歩△同歩▲1七桂 玉側端桂跳ねの奇襲 63歳大山が名人挑戦者に…