将棋局面|渡辺明vs佐藤康光2006-12-20竜王戦第7局|渡辺竜王3連覇
2006年12月20・21日 竜王戦七番勝負第7局
渡辺明竜王が竜王戦3連覇を達成した一局で、柔軟な発想が面白かった。 矢倉で3筋7筋の歩を交換する角対抗型。後手△8四銀と出て、見たことのない将棋になった。 1図は8四の銀を△7三銀と引いたところだが、先手のここからの数手に驚いた。
▲5七銀△9五歩▲4六歩△6二銀▲4五歩
意外な銀引き 渡辺明竜王3連覇
銀引きのお返しとばかり、▲5七銀が面白い手だった。 4六の銀を軸にどう攻めるのと思う局面なので意外だった。▲5七銀は柔軟な手だった。 後手の△7三銀は6五歩から3九角の筋を狙っていたが、その狙いが消えた。 逆に先手は▲4六歩と突いて4五歩~7一角を見せる。△6二銀はそれを防いだ。
それでも2図▲4五歩と先攻したのにはビックリした。 2図以下△同歩▲3七桂△3六角▲2六飛と進行し、長い将棋になった。 わからない戦いが続いたが先手渡辺竜王が勝った。 2図で先手ペースといえるかどうかは不明だが、戦機をつかんだのには違いない。 渡辺明さんは勝って竜王3連覇し、藤井猛九段の記録に並んだ。