将棋局面|河口俊彦vs谷川浩司1979-11-16C1順位戦|河口が谷川に快勝
1979/11/16第38期順位戦C級1組05回戦
河口俊彦五段が玉頭戦を制して快勝した一局。▲四間飛車△右四間飛車の将棋だった。先手は玉頭が怖いが、ここから3手ひと組の見事な対応だった。
▲4五銀△3五飛▲3七桂
河口が谷川に快勝
後手から4四角~2七銀の手段が見えて怖い局面。 ▲4五銀から3七桂で、飛車を捕獲するのが好判断だった。 2図以下、△4四歩▲3六歩の取り合いになったが、終始うまく指した河口五段快勝となった。
引退棋士河口俊彦七段は、観戦記などの文筆家として有名すぎる方だ。ご自身の将棋は本局のように四間飛車が多かったようである。
本局は確か谷川浩司名人誕生のあと、「将棋世界」の別冊で実戦集が出て、そこで見た将棋だったと記憶する。 谷川先生は順位戦ではほとんど負けずスピード昇段だった。 本局は私のなかで「谷川名人の順位戦で数少ない敗局のひとつ」ということでインパクトがあったのだ。
河口さんの文は、特に大山康晴先生に関するものが楽しかった。 あのような文が書けるのは、自身がプロ棋士の世界に生き、厳しい勝負を経験されたからだろう。