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将棋局面|勝浦修vs大山康晴1981-11-13王座戦3局|大山流受けつぶしの術

1981-11-13 第29回王座戦三番勝負第3局

「勝浦 修八段」vs「大山康晴王座・王将」 

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大山康晴王座防衛(当時は準タイトル)の一局。 △四間飛車から石田流、▲玉頭位取りから穴熊に組み換えた将棋。後手が桂馬をさばいて桂得になる。 後手大いに優勢だが、先手玉が遠いのでまだ油断ならない。次の一手がまさに大山流。 

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△6二桂 

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大山流受けつぶしの術

△6二桂が大山流の好手。 アマチュアには指せない手。攻め急いでもつれるだろう。 2図のあとは△7四桂といやみな歩を取り、先手の角を引かせ銀を釘づけにした。 最後は先手が切れ筋になる「受けつぶし」で投了に追い込んだ。

2図の桂打ちが受けつぶしの序章であった。 大山康晴十五世名人は、優勢になってからの安定感はすごかった。 本局は王座戦最終局の負けられない将棋で、まことに手堅かった。