将棋局面|大山康晴vs升田幸三1955-10-29読売オール八段戦決勝2局|升田らしい動き
1955-10-29第4回読売オール八段戦決勝三番勝負第2局
升田幸三、大山康晴の横綱対決の将棋から。 矢倉で△袖飛車の趣向。
ふつうの囲い合いになるかと思ったが間もなく駒がぶつかった。
△5三金▲7五歩△4四金▲7六銀△5二飛▲6八角△5五歩▲同歩△同金
升田らしい動き 金を繰り出す
4四歩と突くのかなと思ったら、△5三金!△4四金!とすごい金出(で)。 △5二飛とまわって5筋を突破するのが狙いだった。
2図となっては後手がうまく中央を制圧した。 こうなると▲7五歩・7六銀の形は弱く、4八の銀が出遅れている。 大山名人は▲5七銀△5六歩▲4六銀と反発したが、後手が猛攻を浴びせて快勝となった。
金を繰り出して行ったのはいかにも升田先生らしい動きだった。 柔軟な発想ができないと思い浮かばない。