将棋局面|羽生善治vs米長邦雄1986-10-20NHK杯|16歳羽生四段が米長十段を下す
1986-10-20 第36回NHK杯戦2回戦第16局「羽生善治四段」vs「米長邦雄十段」
羽生善治四段時代の将棋で、落ち着いた指しまわしが見られた。 同型矢倉模様から後手が3一玉のまま激しく攻めた将棋だった。先手羽生四段の対応は見事だった。
▲6八飛△6四歩▲7四歩△1五角▲7三歩成△4二飛▲6九飛
幸便な飛車まわり 16歳羽生四段が米長十段を下す
▲6八飛が幸便な飛車まわり。6六歩なら同角と取っちゃうのだろう。 △6四歩と辛抱したが6四角出がなくなってしまったのが痛い。 そう打たせて悠々と▲7四歩の“と金攻め”。 そして△1五角出には、歩成からじっと▲6九飛と引いて角成を受けている。 このときすでに実力は一流で、落ち着いた心憎い指しまわしだ。 角を取られそうな後手は2図から△4五銀▲同銀△3三桂と暴れたが、先手羽生が落ち着いて対応して快勝した。
羽生善治さんは四段時代からNHK杯で勝ちまくった。 本局は当時16歳の羽生四段vs米長邦雄十段という新人とタイトル保持者だったが、どちらがタイトル保持者かわからないような内容だった。