将棋局面|深浦康市vs羽生善治2007‐09‐25王位戦7局|俗手の好手 深浦が王位獲得
2007‐09‐25第48期王位戦七番勝負第7局
深浦康市八段が王位を獲得した一局。 はじめ△ゴキゲン中飛車▲舟囲いで、△石田流▲穴熊という組み換えが行われ、激戦になった。 1図は後手ペースかと思ったが、先手が穴熊らしい執ように食らいつく攻めが見られた。
▲4一角△6二金打▲6三角成△同金▲5三金△7一角▲4二銀
俗手の好手 深浦が王位獲得
▲4一角は筋で、アマチュアでも指したくなる手。△6二金打ちは手厚い強防だが、角斬りから金打ちで食らいつく。△7一角も強防。
そしてさらに▲4二銀と足したのがすごい。なんという重い攻めか。俗手を得意とするアマチュアでも思いつかないかもしれない。だがこれがうるさかった。プロならではの「俗手の好手」だったと思う。
2図以下、△6二金引▲7七角と難しい戦いが続いたが、終始攻めた先手深浦八段が勝った。 深浦さんが初タイトルとなる王位を獲得した。
深浦康市さんは勝率が高く、王者羽生さんとほぼ五分の対戦成績だった。こんな人でもタイトル獲得となると大変なのが、厳しい厳しいプロ棋界の現実なのだ。