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将棋局面|三浦弘行vsGPS将棋2013-04-20電王戦第5局|コンピュータがA級棋士に勝った

2013年04月23日 第2回 電王戦第5局

三浦弘行八段 vs GPS将棋 

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三浦弘行八段が得意の▲矢倉脇システムを採用。コンピュータが無理気味の速攻を見せたのが話題になった。1図から後手GPS将棋は完璧に寄せた。

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 △9四銀▲9五銀△7三桂▲4一角△8三歩

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コンピュータがA級棋士に勝った! 完璧な寄せに唸る

第2回電王戦はマスコミの取り上げ方がすごかった。第二局、三局と続けてプロ棋士が負け、第四局はかろうじて引き分け。そのため最終局の本局は注目度が最高潮に達していたであろう。

ハイライトは、終局近くの90手目△9四銀からの寄せ。2図以下、▲9一金△9五銀▲同玉△8四銀▲9六玉△9九と▲9五桂△9四香で終局。△7三桂から△8三歩。銀を打ち替え△9九とで香車補充。

小駒だけだから間違えると大変だが、全く完璧な寄せに「うーむ」と唸るのみ。 とうとうコンピュータがA級棋士に勝利してしまった。

三浦八段が金銀を盛り上がっていったのは強引な感じがあったし、ニコニコのコメントにはそのへんを敗因と指摘するものもあった。

それにしても、それにしてもである。三浦八段の指し手がややおかしかったにせよ、それを正確にとがめるのは容易でない。

▲8一金と飛車を取った局面など、ぱっと見、先手玉は捕まるのだろうかと思えた。 大駒を失ってしまう手順で、最後小駒だけでもきっちり捕まっているのだった。わたしなどのレベルの人なら、大駒がなくなってしまう指し方はできない。先手玉が逃げられないのを読み切っていないと、冒頭のハイライトに導けないわけで、コンピュータの正確な読みに感嘆した。

本局は、仕掛けが無理に見えた以外は、コンピュータに疑問手のようなものは見られなかった。三浦八段の指し手に正確に対応した。唸るのみである。

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遠山雄亮のファニースペース 電王戦第5局のGPS将棋の読み筋を精査してみました