将棋局面|桐山清澄 vs 中原誠 1981-05-19 名人戦第4局|桐山の鬼手
1981/05/19第39期名人戦七番勝負第4局
*「桐山清澄八段」vs「中原 誠名人」
先手は7一に竜がいるが桂損で攻めが細いように見えた。
どう攻め続けるのかと思ったが・・・。
▲4四角
桐山の鬼手 名人戦初勝利
▲4四角! ええっ?何かの間違い?と目を疑った。
2図以下、同玉、8二竜、同銀、4五飛、5四王、4一飛成と進んで納得。8二に飛車の質駒があった。そのあと小駒でうまく寄せて先手勝ちとなった。▲4四角は攻めをつなぐ起死回生の鬼手だった。
桐山八段は名人戦初勝利。しかし次局で敗れ1-4で名人挑戦は終わった。桐山八段はひねり飛車一局のほかは全て振飛車だったが、内容は完敗のシリーズだった。
桐山清澄九段はこの当時は振飛車党だった。しかしその後A級に在籍しながら居飛車党に転向する。昨今の広瀬八段なども同様の例だが、この当時でもチョー大胆なことだった。今以上に居飛車党、振飛車党の区別ははっきりしていたように思うし・・・。
桐山先生の居飛車党転向は功を奏して、のちに棋聖、棋王のタイトルを獲得することになる。「いぶし銀」と言われ地味な存在の桐山先生だがそうしたドラマがあった。