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将棋局面|升田幸三vs大山康晴1966/04/21名人戦第2局|升田の名手 有名な局面

1966(昭和41年)/04/21第25期名人戦七番勝負第2局
*「升田幸三九段」vs「大山康晴名人」

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角換りで後手右玉の将棋。

先手升田、一時間ほどの長考の末に指したという。

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▲1八角

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升田の名手”遠見の角” 有名な局面

▲1八角と打つ天野宗歩ばりの「遠見の角」が指された。名人戦という大舞台であり、2図は升田の遠見の角で知られる有名な局面である。

以下△6一玉 ▲3八飛 △5二玉 ▲5六歩 △同 歩 ▲同 銀△3四歩 ▲3七桂で3図。

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△6一玉の引っ越しは7五歩、同歩、7四歩があるためやむを得ない。それがなくとも後手は角の直射がなんとも嫌味である。

3図▲3七桂となり先手は桂馬が活用できた。▲1八角の効果で2七角や2九角を防いでいるのがわかる。

遠見の角を打ってすぐ先手優勢というわけではないが、攻撃態勢を築くことができた。2図の遠見の角は局面を有利に進める名手であった。

結果は先手升田勝ち。