将棋局面|櫛田陽一 vs 米長邦雄 1982-06-00 角落ち|なにかの間違いじゃないかと思った
1982/06/00角落ち 決戦大駒落(近代将棋企画)
角落ちで櫛田さんがアマ強豪時代の将棋。米長棋王がとんでもない手を指した。
△3三玉▲4六歩△2二飛
櫛田「なにかの間違いじゃないかと思った」
と言った△3三玉が意表の妙手。2一飛成と桂馬を取って成れるのではないか。
だがそれは2二飛とぶつけて、このとき6九玉型がひどいし、上手はやすやす入玉してしまう。本譜も△2二飛とぶつける。
2図以下▲2五歩、1三桂、3七桂、2五桂、同桂、3二玉、7九玉、2四歩と進行。上手桂馬を捨てて3二玉と引いて△2四歩と打つのが強引な手順だった。
その後上手が2筋を突破して飛車を成る展開になった。上手米長勝ち。
久しぶりに米長邦雄九段の古い著書「逆転のテクニック」を読んだ。この本で主張されているのが「長所を伸ばすように指し手を組み立てる」ということ。
本局は、玉の身軽さを長所にしようという奇抜な発想だった。