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将棋局面|大山康晴 vs 中原誠 1972-05-18 名人戦5局|その1 大山、定跡になった好サバキ

1972/05/18第31期名人戦七番勝負第5局*「大山康晴名人」vs「中原 誠十段」

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四間飛車vs棒銀によく見られる局面だが、先手は最初から三間飛車だった。ここからのサバキがきれい。

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▲5五歩△同角▲6七銀 

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大山、定跡になった好サバキ

5八金の形なら6七金と上がるのがおなじみの定跡形だ。

本局は三間飛車なので、四間飛車より手得していて4七金の形。大山名人には用意の手があった。

▲5五歩と角を呼んで▲6七銀がうまいサバキ。2図、棒銀なので7五銀と出れなければおかしいが、7五銀だと5六金、2二角、6五金があって後手はいやだ。4七金型を生かした金出の反撃が面白い。

実戦は2図以下、△7八飛成、 同 銀、7九飛、6七銀、8九飛成、5六銀、6六角、8二飛と進んで先手優勢となった。▲5六銀と角を呼んで▲8二飛が好手順だった。

77手まで、先手大山名人の会心譜となった。大山名人が指したこの手順は定跡になった。