将棋局面|丸田祐三vs大野源一1956-02-23早指し王位挑戦者決定戦|大野振飛車理想のさばき
1956-02-23 第2回早指し王位決定戦挑戦者決定戦
大野得意の△三間飛車。 持久戦になり、双方金が攻め駒になった。図から後手がさばく。
△2五金▲同 飛△3六飛▲2三歩成△3七飛成▲1三と△3三桂
大野振飛車理想のさばき
△2五金! 変わった感触の手である。 先手は、同金だと飛車先が重いので▲同飛だが、△3六飛と金を取れてさばけては振飛車申し分ない。
そして2図の△3三桂が何とも気持ちのいい手。 振飛車が成り込んで、飛車側の桂馬がさばけ、理想のさばきである。 以下は△4五桂から△5七金と打つ展開になり、素早く寄せた後手大野八段の快勝。
大野源一九段は、升田幸三、大山康晴らの兄弟子で三間飛車を得意とした。 タイトル実績はないが、A級16期の名棋士である。 「さばきのアーティスト」久保九段は、大野九段の振飛車を勉強したらしい。