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将棋局面|渡辺明vs羽生善治2012-12-26棋王戦挑戦決定1局|敗局にも感じた渡辺の好調

2012年12月26日第38期棋王戦挑戦者決定二番勝負第1局

羽生善治三冠 対 渡辺明竜王  棋譜

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渡辺明竜王の敗局だがインパクトがあった一局。 羽生善治三冠が矢倉▲4六銀を採用。 1図は厳しい▲6三飛成が来たところで、後手不利。だが後手の次の一手にびっくりした。 

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△6九銀 

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敗局にも感じた渡辺の好調

本戦優勝の渡辺竜王が有利の2番勝負。これに負けても次に勝てばいい。 2図△6九銀!がハイライト局面。 渡辺竜王が指したびっくりの手で、凡人には絶対考えつかない手だ。タダ捨ての銀で、敵の竜を▲6九同竜と戻そうというもの。しかしその後は羽生三冠が金銀のスクラムで、ジワジワやってゆく。銀捨ては形勢好転には至らず、先手羽生勝ちとなった。

だが、本局は渡辺竜王の敗局になったものの、調子の良さや勢いを感じた。好調でなければこんな銀は打てない。 次局には勝って、渡辺竜王が挑戦者になった。