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将棋プロ棋士ハイライト局面ブログ|名手絶妙手鬼手奇手好手

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将棋局面|谷川浩司vs芹沢博文1981-12-25B1順位戦|芹沢の会心譜

1981-12-25第40期順位戦B級1組07回戦「谷川浩司七段」vs「芹沢博文八段」 

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芹沢博文九段の棋譜から。 ▲ひねり飛車模様で、△7四歩と突いて阻止したので乱戦になった。1図は3六の飛車を▲3四飛と浮いて5四の歩を取りに来たところ。ここから数手、後手に面白い手順が見られた。

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 △8五飛▲3五飛△8三飛▲7五歩△6四歩▲4六角△8二角 

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飛車のエレベーター 芹沢の会心譜

確かこの将棋は、芹沢さんが大好きな酒を断って気合いを入れて臨んだ勝負だった。 B1(ビーワン)の順位戦で、A級入りをめざす谷川七段にとっては大事な一戦だった。

うかつに6四歩だと4六角と打たれて、桂馬を取れなくて困る。 △8五飛からのやりとりが面白かった。▲3五飛は5三桂不成を見た先手。 芹沢さんは後手を引くようだが、▲3五飛と引かせて△8三飛と引くのが狙いだった。 飛車の上下移動はまるでエレベーターのようだ。 2図の△8二角が用意の打ち返し。△8三飛の形にした理由が明確になった。 これで後手は桂馬を取ることができる。以下も難しい戦いが続いたが、芹沢勝ち。 本局はサーカスをみるような目まぐるしい戦いだった。谷川さんに大きな悪手があったわけではないが、芹沢さんは完璧に指した。芹沢さんの素晴らしい会心譜だった。

芹沢さんはこの後B2に陥落して、6年後には51歳で亡くなってしまう。 本局は将棋史のなかでは埋もれている一局だろう。しかし、芹沢さんにとっては人生で最後の大勝負だったかもしれない。