1979-03-01第37期順位戦A級プレーオフ1回戦
「二上達也九段」vs「大山康晴十五世名人」 棋譜
大山康晴十五世名人の妙技が見られた棋譜から。 △四間飛車から石田流に組み換え、▲玉頭位取り。1図まで後手好調で、このあとが面白かった。
△3五と▲5五角△4五と▲6六角△3八飛成▲4六歩△4四と
大山の妙技、縦横無尽に動く“と金”
△3五とと飛車の頭に引いたのにびっくりした。私などは4七と、と捨てて飛車を成り込みたくなるところ。 なるほど次に△4五とと寄れば完封である。▲5五角と動いたが、2図となって「四段と金」となった。 この「四段と金」はこのあとなんと6四まで横ばいした。そこで先手の銀と刺し違えて役目を終えたのであった。
大山十五世名人はと金が縦横無尽に動く妙技で快勝した。