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将棋局面|羽生善治vs加藤一二三1989-02-05NHK杯|超有名なNHKでの羽生の妙手

1989/02/05第38回NHK杯戦4回戦第1局

羽生善治五段」vs「加藤一二三九段」 棋譜

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 超有名な将棋。角換り棒銀の終盤、先手羽生五段から全国の視聴者びっくりの決め手がでた。

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▲5二銀

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超有名なNHKでの羽生の妙手

敵陣の空間に打たれた銀を見て私は仰天し、テレビからは解説者米長邦雄先生の叫び声が聞こえた。 NHKのテレビという目立った舞台だったため、将棋ファンなら誰でも知っているというくらいの超有名な手になった。

▲5二銀は取れば1四角から詰みという、いわば「取れない捨て駒」の妙手。いくばくもなく即詰みで先手羽生勝ちとなった。

本局の羽生さんは加藤先生に対し角換り棒銀竜王戦では大山先生の四間飛車棒銀を指した。 どちらも大棋士相手に勝ちにくそうな原始的な棒銀戦法を採用したのだ。ところがその内容たるや好手妙手の連発で見事だった。

羽生さんが指すと原始的な戦法でも駒が生き生きとさばける。そういうところにも羽生将棋の楽しさ素晴らしさを想う。