将棋プロ棋士ハイライト局面ブログ|名手絶妙手鬼手奇手好手

竜王名人王将王位棋聖王座棋王NHK杯順位戦ほかプロ棋戦の名局好局熱戦棋譜を局面図で振り返るスマホで見やすいブログ

将棋局面|先崎学vs谷川浩司1989-01-23NHK杯|新人先崎が谷川を挑発

1989-01-23 第38回NHK杯戦4回戦第4局

「先崎 学四段」vs「谷川浩司名人」棋譜

1989-01-23a.png

名人と四段の早指し将棋。 開始局面が現れるのは珍しい。開始局面から目を疑う光景が・・・。

 f:id:shogifan:20160225222154j:plain

▲3六歩 

1989-01-23b.png

新人先崎が初手で谷川を挑発 14年後にも再現

先崎さんの四段当時の将棋。谷川名人との注目の一戦。 静かな開始局面から、先崎さんが妙なところの歩を突いた。当時テレビで見ていた私は驚いた。 全国の将棋ファンもそうだったろう。

新人が名人と対局するとき、本筋の指し方でぶつかってゆくものだろうに。 それを生意気にも、名人を挑発したのだ。 「こいつ、なんやねん。なめとんのか。」と谷川名人が思ったか知らないが・・・

このあとは、先手は▲3五歩から3八飛の形に。後手は△8四歩からひねり飛車風に指した。 結果は谷川名人圧勝となった。

面白いのは、14年後に同じふたりの同じNHK杯で、下図が再現したことだ。

2003-02-24 第52回NHK杯戦準決勝第1局「先崎 学八段」vs「谷川浩司王位」である。

そのときは、谷川王位が四間飛車に振り、先崎八段は居飛車穴熊に組んだ。 三間飛車に転じてさばいたのが無理筋で、先崎さんが的確にとがめて完勝した。 四段時代のお返しをした結果になった。