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将棋局面|大山康晴vs升田幸三1975-12-18A級順位戦|大山のうなる名手

1975-12-18第30期順位戦A級04回戦「大山康晴棋聖」vs「升田幸三九段」 棋譜 

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大山康晴十五世名人の棋譜から。升田大山戦は、晩年はどちらかが振飛車だった。 本局は升田九段が△三間飛車から向い飛車に転じた。▲2三歩成と成り捨て、△同金と取ったところ。先手の3手ひと組の手順に私はうなった。 

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▲5五歩△同歩▲5六歩 

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大山のうなる名手 合わせの歩

1図で、角頭をねらって▲5五歩はアマチュアでも目が行くが、△同歩の次が”名人”の手だった。 アマなら5四歩や5八飛とかを考えるところだ。

▲5六歩! なんとも渋い合わせの歩。 思わず「うーむ」とうなった手だ。これは同歩なら同金で圧迫しようというもの。これを見て升田先生も長考に沈んだという。名手であった。

2図で即大山優勢というわけではないが、名人の妙技に感動したハイライト局面である。

2図以下△2五歩▲5五歩 △4三銀▲2五桂△3四金 ▲2六歩と進行。

形勢不明だが、このあと升田先生に疑問手があり、大山先生圧勝に終わった。