将棋局面|渡辺明vs丸山忠久2011-12-01竜王戦5局|渡辺竜王8連覇
2011年12月1、2日 第24期竜王戦七番勝負 第5局
渡辺明竜王が8連覇を達成した一局だが、手づくりのうまさに感心させられた。 △一手損角換りに対し、先手が▲4六銀と繰り出して仕掛けた。 △6五銀と打ったところで、先手の次の一手は含みの多い手がでた。
▲4六角
含みの多い角打ち 渡辺竜王8連覇
▲4六角は一見意味がわからなかった。 どうもこれは相手の対応によって端攻めや2四歩の合わせで攻めようという、含みが多い手らしい。 全くうまく手をつくるものだ。
実戦は2図以下、△7三角▲7七銀△4五歩▲5五角△3三歩▲2四歩と進み、以下は角を犠牲に2筋を突破して先手優勢となった。 勝因になったといえる思い切った角打ちだった。
渡辺さんは内容でもスコアでも、挑戦者を圧倒した。これで竜王8連覇という驚異的な強さである。 竜王は名人と並ぶ将棋界の最高タイトルであるが、渡辺明という怪物が現れて連覇を続け、ますます注目度が高くなった。