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将棋局面|福崎文吾vs高橋道雄1987-11-25十段戦4局|最後の十段戦、高橋が十段となり二冠に

1987-11-25 第26期十段戦七番勝負第4局

「福崎文吾十段」vs「高橋道雄棋王」 

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高橋道雄十段獲得の一局。 矢倉戦で▲早囲いに△6四銀戦法。後手が中央から動いてきたのを先手が受けず、激しくなった。 後手のパンチが3手ひと組でもろに炸裂する。

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△6六銀▲同金△5七角

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最後の十段戦、高橋が十段となり二冠に

銀を捨てて両取り。まともにパンチがヒットした。 図以下、▲6一角△6六角成▲7七銀打△5八飛成・・・と進むが、こうなっては後手優勢だったようだ。 快勝で高橋先生が十段を獲得した。十段・棋王の二冠王にもなった。

タイトルの「十段」は、前身の「九段」から歴史は古くビックタイトルであった。 だが、さらに大きい「竜王」へと発展解消することになった。これが最後の十段タイトル戦だった。 高橋さんが最後の十段で、この一期のみ保持ということになった。

高橋道雄九段は、五段のとき王位を獲得し、早くから頭角をあらわした。順位戦も順調にA級に上った。 各棋戦本戦で活躍し、タイトル獲得は5回だった。昭和の末期のタイトル戦線で活躍した大棋士であった。 全盛期を過ぎてからもA級在位は多く、各棋戦でも本戦出場は多い。たゆまぬ努力ができる人なのだろう。