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将棋局面|青野照市vs中原誠1989-09-01王座戦1局|青野棒銀快勝

1989-09-01第37期王座戦五番勝負第1局「青野照市八段」vs「中原 誠王座」 

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青野照市八段が挑戦した王座タイトル戦で、二枚の角が自陣と敵陣でよく活躍した一局。 角換り棒銀の升田流▲3八角から銀交換になった将棋。 1図は△4四金と角取りに出たところ。先手は狙われている角をうまくさばいた。

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 ▲8八角△5五銀▲5六角

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角打ちから角引き 青野棒銀快勝

▲8八角と打って△5五銀と打たせ、▲5六角(2図)と銀の利きに引くのが妙手順。単に▲5六角と引くと△7六歩と取り込まれてまずいのだろう。▲8八角は自陣の飛車打ちを防ぐ手にもなっている。 2図の▲5六角は面白い感触だ。

この角は8三に成って馬に出世してよく働いた。青野八段の研究が実り、棒銀快勝となった一局。 青野照市先生がタイトル戦に登場したのは中原王座に挑戦した1回であった。