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将棋局面|木村義雄vs丸田祐三1948-08-12A級順位戦|木村定跡猛爆の一局

 1948-08-12~18第03期順位戦A級「木村義雄前名人」vs「丸田祐三八段」

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角換り腰掛銀で、双方玉を囲い合う先後同型から▲7五歩の突き捨てを入れて仕掛ける「木村定跡」の将棋。 △3六歩▲4七金のあと5四の銀を△4三銀と引いたところ。 先手は巧みに攻めを継続する。

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▲3三歩成△同桂▲3六金

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木村定跡猛爆の一局

「木村定跡」を確立したのは木村義雄名人の大きな功績だ。さまざまな変化も含め、先手必勝として知られている。1図からさかのぼり、△3六歩でよく定跡書で示されているのは2四歩と突き、3三桂成、同桂、2四飛、2三金、1一角以下先手勝ちというもの。

1図では▲3三歩成から▲3六金と歩を取るのが落ち着いた手順だった。▲3六金では1三角が見えるが、それだと歩が足らず攻め続けるのが難しい。

なるほど、2図で2五桂なら同金で1四の香車を取れる。2図以下、△1六歩と伸ばしたが、▲1三角△1二王▲3三桂成△同銀▲2五桂△2二銀▲3三歩△4二金▲2四歩△1七歩成▲2二角成△同王▲2三歩成△同王▲1三桂成△同王▲2一飛成まで83手で先手勝ち。

「木村定跡」の破壊力が猛爆した将棋。