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将棋|羽生善治vs渡辺明2013-07-17棋聖戦4局|羽生が史上初の三冠対決を制す

2013年7月17日第84期棋聖戦五番勝負第4局 羽生善治棋聖 対 渡辺明竜王 棋譜

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横歩取りで、羽生さんが△5二玉型から早々に△9五歩と伸ばす趣向を見せた。 だが攻めたのは1筋からで、うまく攻めをつないで優勢となった。 ▲5五角と歩を取って出たところで、後手にうまい一手があって終局となった。

  

△5四飛 

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羽生が史上初の三冠対決を制す

後手勝勢のようだが、終局にはまだもうしばらくと思っていた。5五同角成、同飛は王手桂取りがいや。開き王手があるからいやらしい局面だった。

横からビュンと△5四飛。なるほどうまい手があったもの。これは決め手で、よく見ると先手は処置なし。先手投了となった。

羽生さんは3-1で棋聖を防衛し、6連覇となった。 羽生さんはインタビューでは相変わらず飄々とした受け答えで、自分の記録のことなど考えていない風であった。この人はいつでも、ひたすら無心でトップ集団を走り続けるランナーという感じだ。

羽生善治王位・棋聖・王座と渡辺明竜王・王将・棋王という、将棋史上初の「三冠対決のタイトル戦」になって注目された棋聖戦だった。王将・棋王を獲得した渡辺さんと、名人戦に負けた羽生さんということで、渡辺さんが四冠になるのかと思ったが、羽生さんは強かった。

羽生さんと渡辺さんの保持タイトルを見ると、シーズンで分かれているのが面白い。羽生さんは夏から秋、渡辺さんは秋から冬。その季節が特に調子がいいということだろうか。