将棋プロ棋士ハイライト局面ブログ|名手絶妙手鬼手奇手好手

竜王名人王将王位棋聖王座棋王NHK杯順位戦ほかプロ棋戦の名局好局熱戦棋譜を局面図で振り返るスマホで見やすいブログ

将棋局面|升田幸三vs加藤一二三1962-06-27A級順位戦|升田が高飛車からの好手順

 1962-06-27第17期順位戦A級「升田幸三九段」vs「加藤一二三八段」 棋譜

f:id:shogifan:20150527192055g:plain

△矢倉中飛車に対し、先手は「早囲い」。当時としては斬新だったのではないか。

図で先手升田九段には狙いがあった。

f:id:shogifan:20160218000018j:plain

 ▲1五歩△同歩▲1四歩  

f:id:shogifan:20150527192124g:plain

升田が高飛車からの好手順 塚田スペシャルのように

升田先生は矢倉戦なのに対振飛車のような陣形にしたり、▲2五飛と高飛車に引くなど、縦横無尽に対応した。升田将棋は駒の配置が面白い。 高飛車に構えたのは▲1五歩がねらいだった。突き捨てて▲1四歩が好手順。

図は1四同香なら、2四歩と香車を取りに行く有名な手筋だ。 その後は、塚田スペシャルのように(この将棋のほうが先ですけど)1五飛車の形をつくり、1二歩と誤らせて端を詰めた。 この飛車はしばらく3段目で大威張りした。角は9七角と加勢して見事にさばいた。 升田先生らしい快勝譜だった。