1986-03-23第44期順位戦A級プレーオフ決勝
「大山康晴十五世名人」vs「米長邦雄十段」
▲三間飛車に後手は△引角矢倉という古めかしい陣形。先手は中央を制圧したものの次の手が難しいところ。
▲2五歩△同歩▲1七桂
玉側端桂跳ねの奇襲 63歳大山が名人挑戦者に
晩年の大山将棋は攻撃的だった印象だ。▲2五歩は意表の一手。継続の▲1七桂も大胆。玉側の桂を自ら端に跳ねるのは珍しい。奇襲ともいえる。 それも大山先生がやると「らしくない」手で、余計に意表を突く。 これが功を奏し大山勝ち。
大山康晴先生は、中原名人に挑戦することになった。63歳での挑戦は、今振り返ると驚きである。 大山先生は晩年も驚異的な棋力を維持した。