将棋プロ棋士ハイライト局面ブログ|名手絶妙手鬼手奇手好手

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将棋棋士名言|大山康晴「平凡は妙手に勝る」

大山康晴「平凡は妙手に勝る」 大山先生らしく、なんとも深く地味なお言葉です。 むろん、妙手を否定するものではないだろうし、大山将棋には妙手がいっぱいある。 派手な大技を狙うより、平凡な手、普通の手を指せることが大切・・・ 解釈はさまざまだろう…

将棋棋士名言|米長邦雄「勝利の女神は、正しいか否かよりも、 笑いがあるか、謙虚であるかどうかを重視している」

「勝利の女神は、正しいか否かよりも、笑いがあるか、謙虚であるかどうかを 重視している」 米長先生は運の研究者のような人物だった。 「笑い」「謙虚」には、はっとさせられる。

将棋棋士名言|羽生善治「楽観はしない。 ましてや悲観もしない。 ひたすら平常心で。」

「楽観はしない。ましてや悲観もしない。ひたすら平常心で。」 これはすごく羽生さんらしいなーと感じる言葉。 羽生さんはいつも飄々としている。勝っても負けても飄々としている。 一局の将棋だけでなく、人生そのものが「ひたすら平常心」なのだ。 たいが…

将棋局面|羽生善治ー郷田真隆2016/02/16王将戦第4局|郷田、圧巻の寄せ

2016/02/16第65期王将戦七番勝負 第4局 先手:羽生善治名人 後手:郷田真隆王将 △8七歩に▲9七玉と逃げたところ。 後手郷田王将は読み切っていた。 △8五桂▲同歩△7五角▲8六銀△7八角成▲同金△8六角▲8七玉△7七金打 郷田、圧巻の寄せ 私には全く寄せが…

将棋局面|渡辺明vs佐藤天彦2016年2月11日棋王戦1局|渡辺、高速の寄せ

2016年2月11日 第41期棋王戦五番勝負 第1局渡辺明棋王 対 佐藤天彦八段 角換り腰掛銀で、後手渡辺棋王に△7三角の新手がでた将棋。渡辺棋王がうまく攻める展開にして終始ペースをつかんでいた。 ここで後手に決め手の好手がでた。 △4三角 渡辺、高速の寄…

将棋局面|佐藤康光 vs 久保利明2009-02-08棋王戦1局|久保、見事な小駒の寄せ

2009年2月8日第34期棋王戦 五番勝負 第1局 佐藤康光棋王 - 久保利明八段 △ゴキゲン中飛車から2枚角を斬る進行となる。△7五桂に6九の金を▲5八金と上がった局面。 大駒の無い後手がどう攻めをつなぐかという局面だった。 △3九銀▲1八飛△5七歩▲同金寄△8…

将棋局面|大内延介 vs 升田幸三 1975-02-03 順位戦|積極的な升田将棋

1975-02-03 第29期順位戦A級*「大内延介八段」vs「升田幸三九段」 双方銀冠で手詰まりになりやすい戦型。 升田九段らしい手がでた。 △1三桂 積極的な升田将棋 升田将棋はとにかく積極的で自分から技をかけにゆく。手詰まりぎみの局面でも思い切った手が出る…

将棋局面|二上達也 vs 升田幸三 1971-01-30 順位戦|升田、意表の攻め

1971-01-30第25期順位戦A級*「二上達也八段」vs「升田幸三九段」 △坂田流向飛車の将棋。後手の手が難しい局面。 △2六金▲2七歩 △2五金 ▲3七桂 △1六歩 升田、意表の攻め △2六金で▲2七歩と打たせるのは気持ちいいようだが▲3七桂が金当たり。 だがそこで…

将棋局面|大内延之vs花村元司1983-01-24王座戦|こんな攻めでいいのか 花村の奇策

1983-01-24 第31期王座戦二次予選 「大内延介八段」vs「花村元司九段」 棋譜 大内先生が▲矢倉中飛車模様から▲4五歩と仕掛けた将棋。花村先生が早々から銀桂交換の駒損となり、「これでいいのか」と思わせた。 後手はどこから攻めてゆくか。 △7四歩▲同銀△8…

将棋局面|佐藤康光―久保利明2012/01/08王将戦第1局|佐藤の危ない手

2012/01/08第61期王将戦第1局 ▲佐藤康光九段 対 ▽久保利明王将 ゴキゲン中飛車に▲4六銀戦法。角交換から△7二玉と寄ったところ。 先手の次の手に「おっ!」。 ▲5七玉 佐藤の危ない手 飛び出し危険の玉さばき ▲5七玉! 考えるかもしれないけど指せない手。…

将棋局面|中原誠vs米長邦雄1985-01-07十段戦7局|米長邦雄が四冠王に

1985-01-07第23期十段戦七番勝負第7局 「中原 誠十段」vs「米長邦雄棋聖」棋譜 米長邦雄四冠達成の名局から。△米長矢倉から△6五歩早仕掛けの将棋。 1図、後手歩切れだが金桂交換の駒得。後手のここ数手が印象に残る。 △8六歩▲同歩△1四歩▲4五銀△4三金打…

将棋局面|中原誠 vs 桐山清澄 1978-01-07 棋王戦|中原、妙手で大勢を制す

1978(昭和53)-01-07第03期棋王戦本戦勝者組決勝*「中原 誠名人」vs「桐山清澄八段」 向飛車から飛車交換になった。後手は△5八歩とたらして、と金攻め。 先手に意外な手が・・・。 ▲5五飛 中原、妙手で大勢を制す ▲5五飛と天王山に打ったのが妙手。 よく…

将棋局面|加藤一二三vs大山康晴1981-01-06A級順位戦|大山の強引なサバキ

1981-01-06 第39期順位戦A級07回戦「加藤一二三十段」vs「大山康晴王将」 大山康晴十五世名人はチャンスあらば積極的だった。 △四間飛車に▲引き角から棒銀の将棋。 1図となり、後手は平凡な駒組みをしなかった。 △6五歩▲同歩△7三角▲2七飛△5五歩▲2四歩△…

将棋局面|藤井猛vs井上慶太1995ー12ー22 B2順位戦|「藤井システム」1号局  藤井、奇跡が起きたような勝ち方

1995/12/22 第54期順位戦B級2組07回戦 「藤井 猛六段」vs「井上慶太六段」 ▲四間飛車で「藤井システム」の一号局。 ▲4五銀に△8四飛と横利きで受けた局面。 きびしい攻めがあった。 ▲3五歩△同歩▲2五桂 「藤井システム」1号局 藤井、奇跡が起きたような勝…

将棋局面|木村義雄 vs 花田長太郎 1937-12-05 名人戦|危なそうな好手 昭和12年、木村が実力制で初めての名人となる

1937-12-05第01期名人決定大棋戦千日手指し直し局 「木村義雄八段」vs「花田長太郎八段」 「名人決定大棋戦」という表現が古めかしい。 昭和12年に実施された初の実力制名人決定戦だった。4六の銀を△5五銀と引いたところ。 先手木村義雄に大胆な手が出た。…

将棋局面|森下卓 vs 羽生善治 1988-12-03 天王戦|羽生の怪しげな動きからの好手

1988/12/03第4回天王戦決勝* 「森下 卓五段」vs「羽生善治五段」 矢倉戦で△6二飛戦法だが、角をぶつけて交換になった。ここから後手羽生の動きが怪しげだった。 △3七歩▲同 桂△6五飛 ▲8二角 △3六角 羽生の怪しげな動きからの好手 △3七歩と焦点の歩を打…

将棋局面|羽生善治vs谷川浩司1996-10-29竜王戦2局|その1 記憶に残る谷川の絶妙手 寄せの名人谷川の名局

1996(平成8)10/29第09期竜王戦七番勝負第2局「羽生善治竜王・名人」vs「谷川浩司九段」 角換りで後手棒銀からゆっくり固め合う将棋だった。 △5九角に▲6九飛と引いたところ。 とんでもない手がでた。 △7七桂 記憶に残る谷川の絶妙手 寄せの名人谷川の名局 △…

将棋局面|羽生善治vs谷川浩司1996-10-29竜王戦2局|その2 とどめの妙手 寄せの名人谷川の名局 

1996(平成8)10/29第09期竜王戦七番勝負第2局「羽生善治竜王・名人」vs「谷川浩司九段」 その1からの続き。 誤植に見える7七の桂馬が面白い。 ここでとどめの妙手がでた。 △6八角 とどめの絶妙手 寄せの名人谷川の名局 △6八角がとどめの妙手。グサッとわ…

将棋局面|大山康晴 vs 米長邦雄 1982-10-24 名将戦|一連の勝負手 囲碁の感覚を取り込んだ米長将棋

1982/10/24 第09回名将戦本戦3回戦* 「大山康晴十五世名人」vs「米長邦雄棋王」 バシッと▲5七飛打と打った局面。 二枚飛車がたてに並ぶ大山流の好手で、大山ペースだが・・・。 △4六歩▲同 銀、 同 角、同 飛、6七角成、 同 飛、5五金打 ▲8六飛△5六銀 …

将棋局面|羽生善治 vs 谷川浩司 1992-10-20 竜王戦1局|その1  伝説の谷川の絶妙手 詰めの名人谷川の名局

1992(平成4)10/20第05期竜王戦七番勝負第1局 「羽生善治王座」vs「谷川浩司竜王」 相掛かりの終盤戦。 △4七歩成と成捨て▲同金と取った局面。 考えられない手が出た。 △5七桂 伝説の谷川の絶妙手△5七桂 詰めの名人谷川の名局 △5七桂 !? と谷川さんは打…

将棋局面|羽生善治 vs 谷川浩司 1992-10-20 竜王戦1局|その2 決め手の絶妙手 詰めの名人谷川の名局 

1992(平成4)10/20第05期竜王戦七番勝負第1局 「羽生善治王座」vs「谷川浩司竜王」 ”その1”からの続きで、超難解な終盤。 7六の飛車を▲7六角と取った局面。 度肝を抜く光景が見られた。 △6八銀 決め手の絶妙手 詰めの名人谷川の名局 △6八銀が絶妙手。こ…

将棋局面|米長邦雄 vs 中原誠 1979-10-12 王位戦 7局|米長の不思議な奇手 初めて中原からタイトル奪取

1979/10/12第20期王位戦七番勝負第7局千日手指し直し局* 「米長邦雄棋王」vs「中原 誠王位」 決め手とばかりに、1八の竜が4八の銀を取った局面。 7五の角が利いているから、”斬った”はず だが・・・。 ▲6七金寄 米長の不思議な奇手 初めて中原からタイト…

将棋局面|羽生善治 vs 森下卓 1989-09-18 竜王戦|羽生逆転の好手  島竜王に挑戦

1989-09-18 第02期竜王戦挑戦者決定三番勝負第2局 「羽生善治五段」vs「森下 卓五段」 挑戦者がかかる番勝負。角換わり棒銀にうまく対処した森下ペースだった。 先手は3五の銀取りをどうするかという局面。 ▲3九玉 羽生逆転の好手 島竜王に挑戦 1図で2六…

将棋局面|中原誠vs島朗1988/09/07竜王戦準決勝三番勝負第1局|中原の早い寄せ

1988/09/07第01期竜王戦本戦トーナメント準決勝第1局「中原 誠前名人」vs「島 朗六段」 △坂田流向飛車の終盤。 ここから先手の寄せが早くて驚いた。 ▲1二歩△ 同香▲1一飛△2二王▲2四桂△ 同歩▲2一銀 まで先手の勝ち 中原の早い寄せ ▲1二歩から入るのが早…

将棋局面|屋敷伸之 vs 中原誠 1990-08-01 棋聖戦5局|逆転の好手 屋敷が18歳で棋聖を獲得

1990-08-01第56期棋聖戦五番勝負第5局 「屋敷伸之五段」vs「中原 誠名人」 中原棋聖が決め手とばかり5四の銀が△6五銀と出たところ。飛車角取り。 ところが逆転の好手があった。 ▲4三馬△同玉▲6五歩△3三金▲4六飛 逆転の好手の馬捨て 屋敷が18歳で棋聖を獲得 6…

将棋局面|塚田泰明vs土佐浩司1986-07-27NHK杯|塚田スペシャル

1986/07/27第36回NHK杯戦1回戦第17局*「塚田泰明六段」vs「土佐浩司五段」棋譜 塚田泰明さんが一世を風靡した戦法を振り返る。 相掛かりでの「塚田スペシャル」。 1図は△6四歩と突いた局面だったが。 ▲2四歩△同歩▲同飛△1四歩▲7六歩△8六歩▲同歩△同飛…

将棋局面|米長邦雄 vs 有吉道夫 1973-07-20 棋聖戦4局|強烈な好手と大悪手 米長が初タイトル棋聖を獲得

1973/07/20第22期棋聖戦五番勝負第4局*「米長邦雄八段」vs「有吉道夫棋聖」 後手が2度勝ち筋を逃して怪しい雰囲気ただよう局面。 ▲3三桂打△3一銀▲2一桂成△同 王▲1三桂打△2二王▲8六竜 強烈な好手と大悪手 米長が初タイトル棋聖を獲得 ▲3三桂打ちが強烈…

将棋局面|米長邦雄 vs 大内延介 1974-07-19 王座戦|定跡になった米長の好手

1974/07/19第22回王座戦本戦2回戦*「米長邦雄八段」vs「大内延介八段」 居飛車の正当な美濃囲いは昔よく指された。双方美しい陣形である。▲5五歩と突いて△5二飛と受けた局面。好手があった。 ▲7五歩△同 歩▲5四歩△同 銀▲5五歩△7六歩▲8八角 定跡になった…

将棋局面|及川拓馬vs金井恒太2013-7-5竜王戦決勝トーナメント|好手で金井の技あり

2013年7月5日 第26期竜王戦決勝トーナメント 及川拓馬五段 対 金井恒太五段 棋譜 金井恒太五段の竜王戦決勝トーナメントの大一番から。 横歩取りで▲青野流3七桂△4二玉・5一金型の将棋。 1図は4五の飛車が▲8五飛とまわった局面。ちらつく筋が現実とな…

将棋局面|羽生善治―豊島将之2015年7月4日棋聖戦第3局|羽生の意外な攻め筋

2015年7月4日第86期棋聖戦五番勝負第3局 羽生善治棋聖対豊島将之七段 △7四歩と打ち捨て▲同歩の局面で、当然次の手は・・・と思ったら・・・。 △6五桂▲同銀△8六歩▲7六銀△7五歩 羽生の意外な攻め筋 当然9七角成と思ったら、△6五桂!? ▲同銀と取らせて△8六…